「インプロビゼーション」と言われる即興演奏の大阪公演(@中之島)のための会場場所設定、デザイン&設営を行った。
インプビゼーションとは、型にとらわれずその時々の場所性や雰囲気を感じ取り、インスピレーションの赴くままに自由に作り上げる、音楽そのものの本質に迫る素晴らしい芸術表現である。
かつての大阪は東洋のベニスと呼ばれ、川が縦横無尽に流れており、水の都として発達してきた。その中でも主要河川に位置する大阪の中之島は、舟運の中心として栄えた場所である。近代において、河川の氾濫の影響から河川の多くは埋め立てられ、現在の中之島は主要河川ではなくなったが、川と昔の面影を残す街並、高層ビル群に囲まれた独特な雰囲気があり、奏者のインスピレーションが湧き上がるような場所として最適であると考えた。
このような場の仕掛けとして、建築家と庭作家のユニットにより、こちらも即興で会場を設えた。それは、乱立する都市のビル群とアーチ状の橋、水の流れを見立てたデザインとするや、そこに草木を添えることで、都市に溶け込ませ、水辺に浮かぶポッと光る籠のような幻想的な空間を生み出すことで、中之島の水辺という場から時空を超え、古の水の都を感じとることが出来るような運命的、偶発的な演奏の高鳴りが実現できたのではないかと考えている。
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Data
所在地
敷地面積
建築面積
延床面積
構造
竣工年
設計施工
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: 大阪市
: - u
: - u
: 約200 u
: 木造
: 2018年11月
: NATURATECTURE
(super architects
+ ガーデンデザインオフィス萬葉
+ FUJI建築工房)
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